2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧
私が進もうかよそうかと考えて、ともかくも翌日まで待とうと決心したのは土曜の晩でした。ところがその晩に、Kは自殺して死んでしまったのです。私は今でもその光景を思い出すとぞっとします。いつも東枕で寝る私が、その晩に限って、偶然西枕に床を敷いた…
いまや「学校の怪談」は、ひとつのジャンルである。 怪著『〈こっくりさん〉と〈千里眼〉』(講談社・1994.8)で,まさに怪しくデビューした一柳廣孝さん編著で刊行された『「学校の怪談」はささやく』(青弓社・2005.9/装幀・村山守)。その巻頭第一声です…
9連覇時代のジャイアンツファンなら,「3番ファースト王」と言われれば,その後に続く「4番サード長嶋」というフレーズを思い浮かべるでしょう。 「冬のソナタ」に心揺さぶられた人なら,チェ・ジウと聞けば,ペ・ヨンジュンを連想するのではないでしょう…
村上春樹編集長による『少年カフカ』(新潮社・2003)に収められたファンからのメール(Mail no.676「『海辺のカフカ』と6つの偶然」)に,次のような記述があります。 鎌倉駅前のミスタードーナツで『海辺のカフカ』を読んでいると,店内にはクイーンの『…
世のため人のために特に役に立つ機能を持つわけでもなく,世界の成り立ちや人生についての深遠な意味を告げ知らせてくれるわけでもなく,いずれは消えてなくなるに違いないという現世のはかなさを孕みながら,偶然に出現することなどあり得ないような絶妙の…
田村カフカは家出をする準備として、図書館のCDライブラリから録音したクリームやデューク・エリントンなどの音楽が入った10枚のMDをリュックに入れます。15歳の少年がソニーのMDウォークマンで聴く音楽としてはとても奇妙な取り合わせですが,10枚のM…
不用意な発言に満ちた私の記事に関して、たくさんのご批判を頂きました。多くの方々からのご批判を真摯に受け止め、取り急ぎ反省の弁をつづりたいと思います。かなり叩かれたので精神的にはきついのですが、自業自得ですし、とにかく思いつくままに反省点を…
田村カフカを乗せて森へと向かう大島さんのロードスターを追い越していった「黒いトヨタ・スープラ」の中に「KARASU」が隠れているという与太話の続編です。 「黒いトヨタ・スープラ」の中にひそむカラスを見つけるには,アナグラム的発想が必要です。…