2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧
引用+与太話=スロー・リーディング? 平野啓一郎は,『本の読み方―スロー・リーディングの実践』(PHP新書)の「実践編」で, 夏目漱石の『こころ』,森鴎外『高瀬舟』,三島由紀夫『金閣寺』,金原ひとみ『蛇にピアス』などを取り上げています。 ただし「…
桂屋の寝間の様子 小説を読み直していると,最初に読んだときにはさらりと読み飛ばしてしまったさりげない描写に,思いも寄らない意味が浮かび上がってくることがあります。 平野啓一郎ふうに言えば,「スロー・リーディング」ということになるのでしょうか…
おかげさまで5周年! いつも来て頂いている皆さん,ときどき来て頂いている皆さん, 以前来て頂いていた皆さん,偶然立ち寄った皆さん…, どうもありがとうございます! おかげさまで,ブログ開設5周年を迎えることが出来ました(=^エ^=)。 記念に「14万ヒ…
西向く侍,南向く君子 トラックバック先の記事「北を向いてほしいと思いながら」で低人さんが, 盲目の祖父に「北を向いてほしい」と願っていたということは,「日向」の「私」はいつも北側にいたのだと書いていました。 それに対してコメント欄で歩さんは,…
(※注:いきなりここへ来てしまった方は,とりあえず「問題編」をのぞいてみて下さい。) 森晴雄さんの「日向」論 「掌の小説」研究の第一人者である森晴雄さんは,川端康成の「日向」を論ずるにあたって,「恋の初めであった」という冒頭部と「慣れてるんで…
テクストと作家・作品 「日向」という掌編小説を読むときに,署名に「川端康成」という作家の名前が記されていることを考慮に入れず,モデル問題に話を広げずに読んだのが,「解決編〔テクスト論ヴァージョン〕」でした。 (※注:いきなりここへ来てしまった…
近代文学のなかの「見合い」 川端康成の「日向」についての記事の中で,「私たちは,そろそろこのへんで…」というお決まりのセリフで娘の両親の退席をうながす仲人の存在を想像したのですが,考えてみれば1920年代のお見合いがそんな具合に行われていたのか…
それでは,「テクスト論ヴァージョン」ということで,私なりに川端康成の「日向」を解読してみます。 きちんとした「解決編」にはならないかもしれませんが,どうぞご笑覧下さい<(_ _)>。 (※注:いきなりここへ来てしまった方は,とりあえず「問題編」をの…