2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧
玉音と足駄の音 横光利一の『夜の靴』(1947年)を読み直しました。 疎開日記の形式で書かれた小説です。 未読の方のために,昭和20年8月15日が東北の農村にどのように到来したのかを印象的に描いた名文として,多くの人に引用されてきた冒頭部を紹介してお…
ウサギを殺す残酷な実験 ※残酷なお話なので,苦手な方はただちに別のページに移動して下さい。 日本で発売されているシャンプーは,ウサギの目で実験されてきました。 まばたきができないように瞼をクリップで固定されたウサギの目に,シャンプーの濃縮液を…
震災をめぐる罪障感とうしろめたさ 「生き残りの罪障感」(サバイバーズ・ギルト)という言葉を知ったのは,野田正彰さんの『戦争と罪責』(1998.8)を読んだ時でした。 ページをめくってこの言葉が目に飛びこんできた時に,すぐに腑に落ちたのにはそれなり…