2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧
三、沈黙しないという選択 「壁」という比喩は、村上春樹が書いたいくつかの小説を想起させる。たとえば「街と、その不確かな壁」(一九八○年九月『文学界』)として発表された短編小説をもとに「純文学特別書き下ろし作品」として刊行された『世界の終りと…
二、壁と卵をめぐって 二○○九年二月、「壁と卵」というメタファーを使った、村上春樹のエルサレム賞の受賞スピーチがメディアをにぎわせた。イスラエルの人びとを前にこなれた英語でスピーチをする様子は、素顔を見せることがほとんどなかった村上春樹の肉声…
一、〈オウム以後〉という問題 『風の歌を聴け』(一九七九年六月『群像』)以来の村上春樹の歩みは、『ねじまき鳥クロニクル』を分岐点として大きく二つの時期に分けて考えられることが多い(注1)。その際にキーワードとしてしばしば取り沙汰されるのは、…
44万ヒット記念! まもなく44万ヒット達成です。 いつも来て頂いている皆さん,ときどき来て頂いている皆さん, 以前来て頂いていた皆さん,偶然立ち寄った皆さん…, どうもありがとうございます! 少し早いのですが,記念記事として駄句・拙歌をご披露…