BUNGAKU@モダン日本_archives(旧・Yahoo!ブログ)

2005年2月18日〜2019年12月15日まで存在したYahoo!ブログのデータを移行しました。

2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『海辺のカフカ』のナカタさんはカラスだった?

ナカタさんはカーネル・サンダーズ? 村上春樹の『海辺のカフカ』に登場するナカタさんとカーネル・サンダーズは,よく似た性分の持ち主です。 ナカタさんは「ホシノさんの背中を見ておりますと、骨がずれているのがわかりました。何かがずれておりますと、…

小森陽一著『村上春樹論―「海辺のカフカ」を精読する』(平凡社新書)

ハルキストの皆さん,ご注意下さい! 東京大学の先生で,日本近代文学研究の世界のスター研究者である小森陽一さんが書いた『海辺のカフカ』論です。帯には「『海辺のカフカ』は〈処刑小説〉である!」「世界的ベストセラーを精読し、村上文学の本質に迫る問…

桜桃忌の玉川上水で聴いた「♪となりのトトロ」

今日は,桜桃忌でした。昭和23(1948)年6月13日に玉川上水に入水した太宰治が,6日後,奇しくも自分の誕生日にあたる6月19日に遺体で発見されたのです。 禅林寺で行われた桜桃忌に参加することはできませんでしたが,仕事で移動する途中に,少し無理をし…

某大学附属病院で検査をしてきました。

某大学附属病院へ行ってきました。 職場の健康診断で例年通りの血液検査をしたんですが, 肝機能の数値が思わしくなく, 専門の診療科がある病院ですぐに診てもらうように, 職場の嘱託医から指示されました。 「すぐに」と言われても困るんですが, 何かあ…

読み継がれる絵本の魅力―「おおきな木」(The Giving Tree)

読み継がれる名作絵本 絵本というのはすごく寿命が長い書物で,初版発行以来,ほとんど同じ装幀で版を重ねているものがたくさんあります。 たとえば,「しろいうさぎとくろいうさぎ」や「三びきやぎのがらがらどん」の初版は1965年。「おおきなかぶ」は1966…

サッカーと近代文学――日本代表,負けちゃいました。。。

サッカーと近代文学 葉山嘉樹の『海に生くる人々』(1926年)の中に,「海へころがり込んだフットボールのような万寿丸」という比喩表現が出てきます。近代文学史の中では最も早い時期の「フットボール」の用例です。 いっぽう「サッカー」ということばは,…

超リアル日本語のグルーヴ感―岡田利規の『三月の5日間』

えっとボクNONAJUNなわけで,これってホントは戯曲なんですけど,Yahoo!ブックスで最初完全小説だと思って買っちゃったんですよー,岡田利規の『三月の5日間』って本,そう,でも,あ,アメリカのイラクへの空爆開始の日のころの5日間にラブホにこもって渋…