BUNGAKU@モダン日本_archives(旧・Yahoo!ブログ)

2005年2月18日〜2019年12月15日まで存在したYahoo!ブログのデータを移行しました。

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

加藤和彦の死―日本語ロック論争とボクシングをする詩人たち(余滴)

江藤淳が自宅浴室で手首を切って自殺したのは,10年前の7月21日,激しい雷雨の夜のことでした。 享年66歳。 講演を聞きに行ったこともある憧れの文芸評論家で,しかも母校湘南高校の大先輩(旧制湘南中学)であるということもあって,訃報を聞いた時は愕然…

フランソワ・トリュフォーの「大人は判ってくれない」を観ました!

間の悪い少年 中学生の頃のことです。 自習時間に勉強していたら,周りがだんだん騒がしくなってきて,10分後に教室は無法地帯と化していました。 おしゃべりをする者,マンガを読み始める者,トランプを始める者,女の子にちょっかいを出す者…。 静かに勉強…

“社会派”推理小説としての『点と線』―松本清張文学の世界(2)

“社会派”推理小説とは? 推理小説の3分類というのがあります。 1)フーダニット(Whodunit=Who done it)→だれがやったのか? 2)ハウダニット(Howdunit=How done it)→どのようにやったのか? 3)ホワイダニット(Whydunit=Why done it)→なぜやっ…

傑作推理小説「点と線」のキズ―松本清張文学の世界(1)

推理小説作家・松本清張の誕生 “社会派推理小説”というジャンルを確立した小説としてあまりにも有名な「点と線」は,JTBの前身にあたる日本交通公社が発行していた雑誌『旅』に発表され,1958(昭和33)年に光文社から出版されました。 鉄道の運行表など…