BUNGAKU@モダン日本_archives(旧・Yahoo!ブログ)

2005年2月18日〜2019年12月15日まで存在したYahoo!ブログのデータを移行しました。

2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ウルトラマン商店街に行って来ました―円谷プロの街・祖師ヶ谷大蔵

『ゴジラとヤマトとぼくらの民主主義』(1992年・文芸春秋)の著者である佐藤健志さんは,自分の力で地球を守れない科学特捜隊は自衛隊で,宇宙からやってきておせっかいにも地球を救ってくれるウルトラマンは在日米軍だと言いました。(関連記事→「ゴジラと…

「テルーの唄」と「銀河鉄道999」とフラダンスの著作権

盗作と創作のあいだ テルーの唄と萩原朔太郎 雑誌『諸君!』に寄せられた荒川洋治の宮崎吾朗批判が話題になっています。手嶌葵が歌ったアニメ映画『ゲド戦記』の主題歌「テルーの唄」の歌詞が,萩原朔太郎の「こころ」という詩に酷似しているというのです。 …

岸田秀の「アメリカを精神分析する」―アメリカと文学をめぐる断章(その5)

性格神経症は虐待をやめられない ところで,そもそもアメリカという国はいったいどういう国なのでしょうか。 およそ30年前に書かれた恐るべきアメリカ論をあらためて読み返してみました。 岸田秀の「アメリカを精神分析する」(『現代思想』1977年11月)です…

ゴジラとヤマトとぼくらの在日米軍―アメリカと文学をめぐる断章(その4)

宮崎駿とアメリカ 「アメリカ」という言葉を持ち出して物事を眺め始めると,何から何まで「アメリカ」と結びついて見えてきます。そのうち「すべてはアメリカの陰謀だぁ~!」と叫びたくなってきます。 ですから,“与太話”を展開するにはうってつけの話題で…

「アメリカひじき」と「火垂るの墓」―アメリカと文学をめぐる断章(その3)

「となりのトトロ」と「火垂るの墓」 「となりのトトロ」(宮崎駿監督)が劇場公開されたときに併映されていたのが,野坂昭如原作の「火垂るの墓」(高畑勲監督)でした。1988年のことです。 この2つのジブリ映画を同時に見るというのは、子どもにとっても…

『万延元年のフットボール』とサルダヒコの謎―アメリカと文学をめぐる断章(その2)

サルダヒコの死 大江健三郎の『万延元年のフットボール』の第1章は,「死者にみちびかれて」と名づけられています。「死者」とはおそらく,奇妙な自殺を遂げた「僕」の「友人」のことを指しています。 不思議な感覚に襲われて夜明け前に目覚め,ふらふらと…