2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧
セリフを読む楽しさ 前に「優香が主演した『デューク』・・・スペシャルドラマ『恋愛小説』の夜」という記事を書きましたが,ああいう小説にとって,作中人物のセリフまわしはとても重要です。助詞の使い方や読点の使い方などにこめられた微妙なニュアンスが…
雨ばかりでうんざりです。全国で多くの人が雨やみを待っています。今日は7月24日。つまり,芥川龍之介の命日,河童忌です。 ある日の暮方の事である。一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた。 芥川龍之介の「羅生門」の冒頭部分です。平安朝末期の…
銀座に、ゆっくりと夜がはじまっていた。 江國香織の「デューク」の結びです。「デューク」は,江國香織をいちやく人気作家にした名編で,短編集『つめたいよるに』に巻頭に収められています。 ショートショートというか,「掌(たなごころ)の小説」という…
金原ひとみの『蛇にピアス』が文庫本になりました。 『文芸春秋』で読み,そのあと古本屋で単行本を買ってありますから,買う必要がないとも思ったんですが,本屋でパラパラ立ち読みしていたら,村上龍の解説が意外に面白かったので,思わず買ってしまいまし…
三鷹の玉川上水を訪れた桜桃忌の午後,カーネル・サンダーズに会うためにJR中央線の中野駅で途中下車しました。滞在時間4分!『海辺のカフカ』を偏愛する一読者として,何が何でも中野のカーネル・サンダーズをカメラにおさめたかったのです。 バカですね…
テポドンが日本海に落ちました。コンピュータ・ゲームの世界の話ではなく,現実の出来事なのですが,どうも実感が湧きません。危機感がありません。ニュースを見ていても,なんだか他人事のような気がして,いつもと変わらぬ平凡な1日を過ごしています。 き…